2010年2月5日金曜日

アメリカでの妊娠出産 その十二

私のドクターが分娩室に来てから一時間余り、真剣にいきみ続けましたが、出てくる様子がない。 

私のドクターは10秒間の押しを、後5秒ぐらい余分に続けさせる。
夫は赤ちゃんのモニターを見ていて、長く息を止めて押していると、
赤ちゃんの心拍数が落ちるのに気がついたそうです。
息を止める時間が長いと、母体も赤ちゃんにも悪影響があるのではとはらはらしていたそうです。
あと1回長いいきみをさせるのだったら、ドクターに止めてくれというつもりだったようです。
まさに言おうとした、その瞬間に出てきたらしい。
今でも夫は、あれはちょっと強引だったと言っています。

ドクターはドクターで、あと1回押して出てこなかったら、帝王切開にするつもりだったとか。
(自分としては、疲れているけれどもまだまだいけそうな感覚だったので以外でした。)

何はともあれ生まれてくれてよかった。

でも、テレビなど出産シーンで聞く、’おぎゃぁ’はなかったように思います。
覚えているのは、やっと手渡された赤ちゃんが、しゃくりあげるように呼吸をしていたこと。
首にへその緒が絡まっていたためのようでした。
おそらく大丈夫だろうが、呼吸の様子をみるためということで、そのままICUに連れて行かれてしまいました。
抱っこできたのはほんの一瞬。夫は抱かせてもらえたのか、覚えていない。

出産を終えたという虚脱感から、出産直後のことを忘れています。 

病室に行く前に看護婦さんが、ICUに子供の様子を見に連れて行ってくれました。
(出産後は優しい看護婦さんに戻っていました。)
赤ちゃんは保育器には入れられているものの、自分で正常に呼吸をしていました。
きょろきょろとあたりを見回して、せわしなく動いていました。
元気そうでしたが、念のためにそのままICUで過ごすことになりました。

我らは病室に上がり、ほっと一息でした。
ホテルのような病室で気に入ってしまいました。

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