2009年12月10日木曜日

アメリカでの妊娠出産 その十

前回から少し時間がたってしまいましたが、病院での出産の続きです。

分娩室へ入り、陣痛促進剤を点滴で受けながら、生理痛程度の痛みだなぁと余裕の構えで夫と話をしばらくしていました。
生理痛程度なら痛いとわざわざ訴える必要もないと、だまっていたのがいけなかったのか、
促進剤の量がだんだんと増やされ、あっという間に定期的な波がくるようになりました。
後で、薬の量を早く増やし過ぎたとチラッと聞いたような気がします。

普段は痛い時は歯を食いしばって我慢のタイプですが、こればかりは歯をくいしばっても、息を吐いてもどうにもならない。
今となってはどんな痛みだったか、よく思い出せない。のどもと過ぎると暑さを忘れるです。
痛みの波が最高の時、激しく息を吐くので、痛みが去った後に唇がかわいてしまって、よく水を飲んでいました。
1リットルぐらい入る水筒がすぐ空になりました。入れ物が大きいのにはちゃんと理由があったのですね。

出産前はなるべく自然に…なんて考えていたのですが、こりゃたまらん、無痛分娩だ!とあっさりあきらめました。
子宮口が4センチ開くまで注射はできないと告げられ、うわー私は耐えられるのかとちらっと頭をよぎりました。

陣痛が激しくなると、ますます身の置き場がなくなったのが夫。彼が何をしていのかよく覚えていませんが、
陣痛の波が来ているときに顔を近づけられるのが、とてもうざっかった。
心配してくれているのだから、近寄るなとも言えず、ただ顔をそむけて無視していました。

映画やテレビでよくあるのが、お産の時に暴言をはくシーン。
出産前から、痛みを怒りに置き換えられるわけがないと思っていました。
実際に陣痛が起こっている最中は、怒りを感じる暇もありませんでした。
ただちらっと、怒ることで痛みを忘れられるのかなとも思いました。
試してみる余裕はありませんでした。

やっと子宮口が4センチ開いたものの、注射をしてから効いてくるまで20分かかると言われ、げっそり。
長い長い20分でした。薬なしで産んでいる人からすれば、情けない話ですね。 

薬が効いてくると、うそのように痛みが和らぎ、後は10センチ開くまでテレビを見たり寝たりしてすごしました。
かすかに陣痛の波が来ては去るのが感じられましたが、まさにほとんど無痛。
さっきの苦しみはどこへやら、早く生まれるといいねなんて夫と話していました。   


後は押しだすのみです。

0 件のコメント:

コメントを投稿