2012年4月7日土曜日

道徳観の違い

ィープなトピックで申し訳ないのですが....少し落ち着いたので客観的に書けそうなので...
このあたりのミドルスクールでは8年生の最後ごろにワシントンDCへ修学旅行に行く学校が多いと思います。ふだんから「団体行動」など訓練されていない200人近い生徒がどのような行動をとるのかは、引率者ではないので考えないようにしていますが、宿泊(ホテル)の部屋割りのことで文化の違いというか道徳観の違いを感じました。
ホテルは1部屋を4人でシェア(でもベッドはふたつ。過去にはバスタブで寝た生徒もいるとか。)するのですが、だれと同室になるかは生徒たちだけで決める学校が多いようです。このサインアップが4月初めにあったのですが、これで一悶着(あるだろうな、とは思っていましたが、やっぱり)ありました。わが息子は、自分と同じ部屋になると思っていた残りの3人が知らぬ間に別のグループに移動、そのことを知らされていなかったので気づいた時(サインアップ数日前)には、相手がだれもいなくなってしまい(正確に言うと、それに気づいてすぐいろいろな友人にテキストを送ったようなのですが、はっきりグループが決まっていない子らからは返事がもらえず→要するに同室になりたくない、ということですね。自分がもっとも近い友人だと思っていた当初同室を予定していた相手からは「I am sorry if you can't find a group, but you didn't text messages beck to me, I didn't want to be alone, so I ....」じゃあ、ひとりになりそうになった時に、なぜ誘ってくれない?という不信感を残すような返事。)和を尊ぶ日本人ではあり得ないな....
親の方も胃が痛くなるような週末を過ごしました。
これで感じたのは、やっぱり文化とか道徳観の違い。「己の欲せざる所、人に施す事なかれ」などというありがたい「孔子の教え」はもちろんなく、自分をアピールしていかないと取り残される、取り残されてもそれは本人の責任であって我関せず。
息子にとって、これがアメリカ社会で生きていくためのlearning experienceだと思って、たくましくなって欲しいと心から思いました。
この話を、すでに9年生以上のお子さんをお持ちの日本人の方にしたのですが、やっぱり同じようなことがあったようです。もちろんお子さんによりけりですが、少なくとも片親が日本人(特に母親が日本人)の家庭とアメリカ人の家庭とは「こどもの育て方」におおきなずれがあるのを再確認しました。「立派な人間になって欲しい」とは万人が願うところですが、そこまでの道筋というか導き方が違うようです。
わたしの息子は、自分は「アメリカ人」と思って毎日を過ごしていますが、実はいろいろな意味で日本人のDNAが濃い、ということに本人が気がつく日はいつやってくるのでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿