2015年5月7日木曜日

【新連載 学校情報】番外編 全体において



<全体において>
日本から転入を希望する場合、直接その学校か、またはその学区の『Board of Education(教育委員会)』にEメール、あるいは出向いてその旨伝えます。アメリカではウェブサイト大抵の事が掲載されています。私立、公立によりカリキュラムの違いや制服の有無、授業料等異なりますが、駐在のご家庭の場合は、会社で契約している財団などから配布される書類を持参すると大変役立ちます。教科書は通常その学校で使い回しているものを使用したり、オンラインテキストブックを使用します。その他授業に必要な用品も確認しておきましょう。また、学校入学前に必要な予防接種を済ませている事が必須ですので、どんな予防接種が必要か確認しておきましょう。

また、日本から転入するお子様には、困った時のために最低限の文章を記したメモを用意してあげておくと大変役立ちます。例えば、『お手洗いに行きたい』『私の名前は○○です』『分かりません』『何をすればいいですか』『お母さんに電話してもいいですか』などがあげられます。先生や友達に伝わるだけでなく、お子様も不安が軽減される事でしょう。我が家は不審者が校内に入った時のために『Dont Kill me』と書いた物を用意しましたが、『これは学校では必要ないでしょう!』と友達に笑われたそうです。いやいや、用意周到、大事です。

先生は『○○ teacher』とは呼ばずに『Mr. ○○』、『Mrs.○○』など名字で呼ぶのが一般的です。昨今の日本とは違い、アメリカでは大抵先生が絶対権限を持っています。先生の注意や警告に添わないと、校長室へ呼ばれたり罰を与えられますので気をつけましょう。逆に学校内でいじめや嫌がらせが生じた際は、保護者から先生にその旨伝えると親身になって解決してくれる傾向があります。先生次第かも知れませんが、アメリカでは主張する事は大事な事です。学区の人種の割合によっては、悲しい話ですが人種差別も存在します。先生との連絡は主にEメールでのやり取りとなります。

行事は日本の学校に比べると少ないため、保護者が出向く事があまりありません。入学式はなく、新学期はいきなり授業で始まります。小さいお子様の様子を見たい場合は積極的に学校のボランティア活動に参加すると良いでしょう。お子様が小さいころはパーティーなどが随時ありますので参加してお手伝いするのも良いでしょう。英語が話せない方は物品寄付をするなどのボランティアに参加する事も可能です。日本の様な盛大な「運動会」や「文化祭」はありません。卒業式は小学校、高校、大学はありますが、小学校の卒業式はあまり厳かなものではありません。高校や大学の卒業式は映画などで一度はご覧になった事がおありでしょうが、角帽を高く投げるのが一般です。行事といえば、年度末などにはダンスパーティーが開催される事が多いです。アメリカっぽいですね。その他、PTA活動は一部の日本の学校の様に順番が決まっていたりという事はなく、希望者が出来る事をします。毎年同じ保護者が役員をする事も珍しくありません。学校はボランティアで成り立っているという考えが保護者間にも浸透しています。その他、保護者懇談会があります。問題の無いお子様は懇談会は必要ない旨のレターを受け取る事もありますが、保護者の希望に応じて勿論設定してもらう事が出来ます。

日本の学校生活と大きく違う点は通学方法でしょうか。全ての学校において、通学方法はスクールバスか送迎か選択可能です。スクールバスにはドライバー、時には「バスレディー」と呼ばれる監視員が乗っており、バス内で何かトラブルなどがあれば対応してくれます。その他、大きく違うのは昼食、そして清掃の制度です。昼食は各自お弁当またはカフェテリアで子供が好きな物を選んで食べるシステムが一般的です。日本の様に栄養バランスの考慮された給食などはなく、カフェテリアのメニューもあまりヘルシーなものはありません。アメリカでは生徒が自分たちで学校内を清掃するという文化はありませんので昼食後の床は惨憺たるもの。以前日本とアメリカの野球場観客席の試合後の写真比較を見た事がありますが、その差は歴然でした。教育というのは将来このような所にも影響するのでしょう。アメリカでは通常、『Custodian (カストーディアン)』という用務員さんがいて、清掃は係の人達で行います。

成績表は中学までは子供を通して、中学校になるとEメールや郵送で送られます。成績の付け方は学区によって多少違いはありますが、『A, B, C, D, F, I』などでADはその一つ一つが細かく分類され、約12段階で評価されます。『F』は Fail を意味し、落第という事になります。『I は Incomplete で評価が出来ない場合などにつけられます。成績評価は相対評価ではなく絶対評価です。その基準を満たしていればレベルに応じた成績がつけられます。ウェブサイト上で各自のアカウントにより随時成績が確認できるため、子供自身がテストの結果を確認して自主性を持たせたり、保護者が学期途中で叱咤激励も出来ます。日本の様に通知表を受け取るまで成績が分からない様な事はありません。

第一言語が英語でない子供達のための『ESL』『ELL』『ALT』などと呼ばれるクラス設定が学区によって設けられています。形態は学区により様々で、クラスからその時間だけ抜けて受ける形態、または授業前あるいは授業後に受ける形態などがあります。料金は公立であれば学区の予算でまかなわれ、年に一度のレベルチェックテストに合格するまでその制度を受ける事が出来ます。担当は大抵その学校でESL teacherの資格を持っている先生が担当します。

全体の印象として、アメリカでは個人のレベルに応じて様々な教育を受ける事が出来、教育方法の選択肢も融通がきき幅広いという事です。アメリカ国内ではそれぞれの家庭で収入や生活状況の格差も激しく、その結果、学力にも大きな格差が生じています。しかしながら、本人が頑張れば頑張るほど認められる教育制度ではないかと感じます。結果を必ず出す事ができる、そんな制度だと思います。


(岩泉美菜* )
*岩泉さんは、JANO法人会員のご家族で、2015年現在、大学2年生を筆頭に、ハイスクールシニア、ソフモア、キンダーのお子さんをお持ちの駐在の奥様です(JANO)

2015年5月6日水曜日

【ニュース速報】「アクロン市桜植樹会見・伝達式」地元紙に掲載

昨日配信した「アクロン市での桜植樹に関する会見報告」でのようすが地元紙Akron Beacon Journalに掲載されました。地道に行われてきたJANOさくら植樹活動がスポットライトを浴びることは大変嬉しいものです。ぜひご一覧ください。

オンライン記事の掲載閲覧はこちらから 
Ohio.com  (Akron Beaon Journal)5月5日
City of Akron Press  5月5日
Akron.com (West Side Leader) 5月7日

(写真をクリックするとファイルへ移動)
https://drive.google.com/file/d/0BzdySmN-CRyGRmc1S2lFc1BHN1k/view?usp=sharing

2015年5月5日火曜日

アクロン市での桜植樹に関する会見報告

本日(2015年5月5日)、Towpath Trailでの桜植樹活動に関し、橋本福雄JANO会長が、アクロン市長と会談し、記者会見に出席しました。

新聞社、ラジオ放送局、報道機関の方が10人ほど、またアクロン市から10人ほど集まり、その会見は市長と橋本会長への質疑応答の形で進められました。

そのなかで、アクロン市長よりJANOへの感謝状をいただき、その伝達式が行われました。

https://drive.google.com/folderview?id=0BzdySmN-CRyGfjRldmdXQkE3d1BGdDNmOUZfTnhYU2szRjdxT1FSVTEzTjVNV2Vldi1Kd00&usp=sharing



また、JANOより桜植樹による3年間の環境改善プログラム最終年のチェック$7500の伝達セレモニーも報道機関の前で行いました。


https://drive.google.com/file/d/0BzdySmN-CRyGVnFYSU5rQXNlaTg/view?usp=sharing


JANOからのステートメントとして、この機会を持てたことをアクロン市の関係者への謝意を表すとともに、われわれ日本人コミュニティはアクロン市のみなさんと友人関係をさらに深め、今後も協力関係を継続していきたい旨の声明を出しました。

Cleveland Metroparks Brookside Reservationの桜とともに、Akron Towpath Trailの桜の元気な成長をみなさんとともに楽しみにしていきたいと思います。